「いた？」
　「いや、いなかった。」

　「ふむ～じゃあちょっと電話してみるよ。」
　
　プルルルッ・・・

　でない。

　「じゃあ俺も見てくるよ。」

　同フロアの部屋も覗き込み、念のため上下のフロアもチェック。
　それでも、いない。

　「いないなぁ～もう1回電話してみるね。」
　
　ブルブルブル
　バックの中から携帯のバイブ音。
　見てみると、バックの中に、携帯も財布もある。

　居なくなったのは、20代中盤の身長の小さい女性。
　今まで何度も飲んだこともあるが
　酔った事など一度もないほど酒は強い。
　今日も、それほど飲んでいない。
　トイレに行くと言ってから、かれこれ30分ぐらい経つだろうか。
　残りの三人が、ちょっと心配になり、
　一人部屋に残り、二人が探しに、ビルの中をくまなく探すことに。
　上にある居酒屋さんにもお邪魔し、
　他のカラオケの部屋に連れ込まれた可能性もあるので
　従業員さんに協力してもらい全部屋を確認。
　それでもいない・・・

　念のため、非常階段、屋上、機械室もチェック。
　それでもいない・・・

　とりあえず、部屋に戻るも

　「いた？」
　「いや、見つからない。」

　かれこれ、1時間以上探している。

　「従業員の方に、連絡先を教えてて、外を探しましょう。」

　と、カラオケを出た。

　（つづく）
　

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